5年生のうちからこの引き出しを持てると、6年生になった時にはかなり大きな力に変わってくると思います。今日は4,5年生にとってはかなり難しかったでしょうし、かなり勉強になったのではないでしょうか?
現在高校野球西東京大会が行われている最中ですが、母校国学院久我山高校の戦術を見ていて、私が考えている少年野球の最終形を目の当たりにしました。
要するに「考える野球」ですが、何をどう考えるのか?そしてそれに対応する技術を備えておくか?が重要な訳ですが、今回はそこを行ってみました。
前回まではこれでもかっ!というくらいバント練習を徹底的に行いましたので、そこの応用も含みます。
1アウト3塁で1-0で守備側リードの設定。この場面でノーサインの中で考えられる攻撃パターン、また確率のより高い選択。守備側はいかに同点にしない事を狙いつつも、逆転のランナーを出さない。また出したとしても長打を与えない。ランナーは打者が何を仕掛けるのか予測しながら第二リードの取り方まで、かなり高度な内容ではありましたが、まずはやってみました。
カバーリングその他ももちろん大事なことになり、順々に守備位置を回転しながら行いましたが、どこのポジションであろうと、のんびりできる場面ではありません。
今回は攻撃側の方が習得が早かったように思います。守備位置を見ながらスクイズにしたり、守備位置が前がかりになったと見るや、ヒットゾーンが広くなった隙にヒッティングに切り替えたりと、自在に得点を積み重ねることができました。
これ、百草台フェニックスでも冬場から徹底的に6年生は行ってきていたのですが、なかなかうまく決まりません。技術的な問題もあるかと思いますが、久我山が今やっている作戦は、まさに私自身がフェニックスで完成させようとしていた課題でしたが、まさか母校に先を越されるとは。嬉しい反面、悔しいですね。
何を言われているのか?わからない選手もいたかな?1アウト3塁の状況が作れれば、相手守備を見ながら打者が一番確率が高そうな選択をすれば、次々と得点を重ねていくことができる仕組みです。アカデミーのみんなには知ってほしい視点だと思います。
一方守備側は、何を狙っているのか?をもっとはっきりさせないといいようにやられてしまいます。基本はホームでタッチアウトを狙わないと同点の状況な訳ですから、積極性、素早い送球、送球の正確さ、守備位置の取り方、声など様々な要素が一つにならないと成立しません。守備側の方が難しいですね。
そしてランナー。第二リードの取り方が重要です。ヒッティングポイントでどちらに重心が乗っているかで、一歩目のスタートが大きく変わってきます。前がかりのリードを取るのは2アウトになってからでよく、1アウトまではしっかりと打者とタイミングを合わせましょう。
この日はすべての要素が集約された内容になりました。これはこれで引き続き行いますが、もう一つの課題として、いかに1アウト3塁を作り出すか?が重要になってきます。状況によって考えられる作戦は無数にあります。盗塁を積極的に仕掛けなければならないのか?難しければエンドランを使うのか?ノーアウト2塁まで来たならば、送りバントで確実に3塁に進めるのか?賭けと確率のバランスを見ながら行う必要があります。ここはサインで動いた方がわかりやすいかもしれませんね。でもなぜそのサインを選択したのか?に対して疑問や質問が欲しいところです。こういうのは相手のレベルが高ければ高いほど監督もミスすることも多いです。あくまでも確率です。
明後日東京ドームで行われる西東京大会準決勝またその先の決勝では、久我山にとっては日大三→東海大菅生と甲子園常連校との対戦が続きます。でもそれらの有望選手の寄せ集めよりも、選手などそこまで集めなくても考える野球で打破できることを証明してくれると励みになります。
土曜日なので難しいかもしれませんが、アカデミーのみんなも見れるなら見たら勉強になろうかと思います。きっとこれまでは1アウト3塁から得点を積み重ねていくことにあまり苦しんでこなかったので勝ち上がれましたが、ここから先は1アウト3塁を作り出すことがいかに難しいことなのかを痛感するような内容となっていくでしょう。そういった目線で高校野球を見れるようになれれば、野球そのものがまた面白いものになってくると思います。
百草台フェニックスではそんなことばかり探求しながら練習を行っていますが、他のチームの選手がが混じることで、また1からやり直すことができるのもこのアカデミーの面白さの1つです。フェニックスの選手にとっては反復練習になります。ここにはレギュラー争いはありませんので、臆することなく積極的にチャレンジしながらどんどん引き出しの中身を増やしていってください。
本来はどのタイミングからこの考える野球をスタートすべきなのか?答えが出ていませんが、出遅れ感のある中で私の構想では、6年生では極められなかったので、みんなに優先入部権利がある中等部では徹底的に習得して、ピンチになってもリードされていても、チャンスが訪れればいつでも得点できるパターンを完成させたいと思います。そして一番強いチームに見えなくても都大会では頂点まで登り詰めたいと構想していますし、全国でも通用する力を養っていきたいとも考えています。中等部まであと少し。楽しみは広がるばかりです。細かな技術的指導は元プロ野球選手の佐伯監督の力も借りながら、ちゃんとチームとして機能させていきます。来年以降も学童に残る予定の私自身でしたが、恐らく中等部は2チームに分かれるので、学童に残りつつも、中等部の監督も行う状況になりそうです。どちらに軸足を置くのかは決めていませんが、ここまで半年以上経過して様子を見ている限り、どうしても重なってしまうといった事はあまりなかったので、両立しながらやっていきたいと思います。
そして、そろそろ4,5年生もフェニックス中等部に入部したいという希望の声も多方面からちらほらと聞こえてきました。アカデミー枠を増やさなければならない都合上、フェニックス中等部という選択を考えていない6年生については、9月いっぱいで終了にしたいと思います。そして枠が増えるようなことがあれば、4,5年生も入会できるようにしていきたいと思います。もしかしたら全く枠が空かないかもしれませんが、その際は4,5年生の入会希望の方はもう少しお待ちください。
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